グッドデザイン賞についての説明会に行って参りました。
そして、これがどんなものなのかが分かってきました。
先ず、通産省は全然関係ありません。
過去に通産省という看板を使用していた頃のGマークをそのまま使用することで、
国がこの団体を支援しているのではないか、という勘違い効果はあります。
本日の説明ですと、補助金も無いとのことです。
1957年に通商産業省によって創立された制度を、
財団法人 日本産業デザイン振興会という団体が継承しているのです。
一体、何年に、誰が通産大臣のときに切り替わったのかは知りませんが・・・。
最近の世間の流れから申しますと、通産省の天下り先かな?とも思える財団法人ですね。
社屋は東京の一等地ですし、調べてはいませんが居るかも知れませんね、天下りさんが(笑)
実態を説明しますと、
先ずは一次審査をしてもらうためのエントリー費を払い(1件につき1万円)、
通過しますと、二次審査へのエントリー費(1件につき5万円)を支払い次へ進みます。
グッドデザイン賞のエキスポがあり、これに出展し、より多くの人に触れる機会が与えられるわけですが、
このエキスポは、開催費用をこれに出展する企業から集めて運営しています。
イヤーブック掲載料(1件につき15,000円)
展示費(1平米あたり2万円)
展示用什器の使用料(3~21万円)
電気使用料(7,000~12,000円)
コンセント(1個あたり1,500円)などが請求されます。
機密上の理由などで、出展せずに審査を希望する場合は別途10万円。
そして、
このエキスポにて、授賞式も行われるのですが、
驚いたのは、受賞後のGマークの使用についてです。
受賞審査してもらう過程でかかる費用(約30万円)は、各企業が負担していて、
受賞の後で、企業がその件をアピールするのは自由だと思うのですが、
厳選な審査の上に賞を与えておいて、使用するには使用料を徴収するというシステムです。
その使用料は、
販売価格50万円未満で20万円!!!
販売価格が500万円未満は50万円!!
販売価格が500万円以上で100万円!を請求されます。
中小企業なら、どう考えても採算が合いません。
資金力のある大企業が、他メーカーとの差別化のために、
製品のデザインにこだわり、CM広告のひとつとしてグッドデザイン賞を取っておく。
といった感じでしょうか。
ですから、このためのデザインをすることは、
これまでデザイナーにフォルムを依頼する事のなかった対象物を、美しいフォルムの製品(又は製品ラインナップ)として製品化するのですから、
他社同等品との美しさを競うわけでもなく、
プロのプロダクト・デザイナーなら、始めから受賞の基準のようなものは分かっているでしょうから、
自分の作品が受賞したとしても、デザイナーとしてはさほど名誉なことではないのでは?と思えます。
大企業の中で、自分の好きなようにデザインをさせてもらった事のある人ということなので、
自分が一流デザイナーならそう思います。
どうやら、自分達の希望だけでお金を集めているように感じます。
税収の策ならまだ協力もできますが、
一企業の利益となれば、せめてその利益に感謝の意を表し、
そういう団体であったことが一度世間にバレて酷評された後に、きちんと建て直して欲しいものです。
Gマークも、通産省のイメージが抜けませんので新しいものに変えて。
本日の説明会は淡々と進行し、
最後の質疑応答のコーナーでは、
参加した企業の方から、
「使用料を徴収するとは何事か!?」
「毎年、どれくらいの数を募集しているのか!?」
「その大金を一体何に使っているのか!?」
といった質問があり、
とりわけ【事業仕分け】の現場にいるようでした(笑)
開催後・・・
ちなみに、本年度の受賞はAKB48でした。
ほら、やっぱり出展しなくて良かった(笑)
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